菓匠 栗山 保土ヶ谷 境木地蔵尊
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栗山の和菓子:境木の歴史
 
●「栗山の地元、保土ヶ谷、境木の今昔」
○境木地蔵尊のおはなし
東海道が整備されて間もなくの萬治2年(1659年)、境木に地蔵堂が建てられました。この年号はおじぞうさんの台に彫られたものですが、そのいきさつにはおもしろい話が伝わっています。

 昔、鎌倉の腰越の浜にうちあげられた大きなおじぞうさんが、漁師の夢の中に現れ「江戸へつれていってくれ。もしも 途中で動かなくなったら、そこにおいてくれればよい。」と頼みました。他の漁師の夢の中にも現れたので、皆でおじぞうさんを牛車に乗せて運ぶことにしました。ところが境木にさしかかると牛車は突然動かなくなり、漁師たちは おじぞうさんをそこに置き去りにして帰ってしまいました。

 境木の村人たちはおじぞうさんを見て困って悩んでいると、また夢に現れて「どんな粗末なお堂でもよいから造ってくれ。そうすればこの土地をにぎやかにしてあげよう。」と言いました。村人たちはさっそくその通りにすると、お参りに来る人も出て「ぼたもち」が名物のお茶屋さんもでき、たいへんにぎやかになったそうです。

 また、このお堂のあるところには、良翁寺という小さなお寺がありました。そのお寺に釣り鐘を造ろうと、タイゼンという和尚さんが江戸まで資金集めに行ったところ、集まったお金を飲み食いに使い果たしてしまいました。困った和尚さんはまたお金を集めなおすと、前よりもたくさん集まって立派な鐘楼ができ、これ以来「お金の集まるお地蔵さん」として、人々から拝まれるようになりました。

 良翁寺は大正12年の大地震でなくなってしまいましたが、今でも境内にある手洗い鉢は、金運の縁起にあやかろうと江戸吉原の人たちから寄進されたもので、その年号などがかすかに読み取ることができます。

 このような話は昔話として各地に似たものが伝えられていると思いますが、都市化したこの横浜の地にも、ほのぼのとした史跡が残っていることが何となくほっとさせてくれます。また、おじぞうさんの向かいにある竹林の径を下っていくと、「代官屋敷」があり、その竹林のうっそうとした山と代官屋敷の立派な門を眺めると、歴史と同時にかつてこのあたりの山深さを感じることができます。

 商売繁盛、金運の御利益があるという「境木のおじぞうさん」に、ぜひ一度お参りしてみてはいかがでしょうか。

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地蔵堂
地蔵堂
代官屋敷
代官屋敷
木地蔵尊ご利益まんじゅう
境木地蔵尊ご利益まんじゅう
 
旧東海道権太坂
旧東海道権太坂
武蔵国相模国境の標
武蔵国相模国境の標
○難所「権太坂」と「品濃一里塚」
 その昔、東海道の旅人が、あまりの坂の険しさに、そばで畑仕事をしていたお百姓さんに「この坂はなんという名の坂ですか」と尋ねると、自分の名前を訊かれたのかと勘違いしたお百姓さんが「おらぁ、権太だ」と答えたのが「権太坂」の名の由来と伝わっています。

 お正月に行われる箱根駅伝で「花の二区」として知られる「権太坂」。駅伝で走る緩やかな上り坂が延々と続く道は、実は明治17年(1884年)に作られた新道で、旧東海道の権太坂は、あまりの険しさに江戸から西へ旅行く最初の難所として知られ、東海道中、箱根につぐ難所とされていたそうです。もちろん現在はきれいに舗装されていますが、その急勾配のなごりは残っています。また、当時、権太坂から東を望むと神奈川の海の絶景が広がり、坂を上りきった境木からは遠く富士山を望むことができ、その美しい眺めの様子は、広重や北斎などの手によって浮世絵として残されています。

 権太坂を上りきり、境木地蔵尊をすぎてやきもち坂を下ると「品濃一里塚」。

 東海道の一里(4Km)ごとに、道の両側に土を山のように盛って作られた塚で、当時の形をほぼ残しているのは、神奈川県内では「品濃一里塚」だけです。ちなみに品濃一里塚は江戸から九里にあたります。

*関連商品 ごんた餅権太坂品濃一里塚

男爵さま
●「保土ヶ谷とじゃがいも」

 保土ヶ谷にジャガタライモ(ジャガイモ)が持ち込まれたのは、黒船来航に始まり世の中が揺れた幕末のこと。
起伏が多く豊かな水に恵まれ、山間の畑地が多かったこの土地がジャガイモ栽培に適していたことや、先駆者たちの地道な栽培法の改良が実を結び生産量が次第に増加。
更に明治41年に神奈川県農事試験場が保土ヶ谷に移設されたことも幸いし、ジャガイモ栽培は益々盛んになり、大正から昭和の初めには品質の良い種芋「保土ヶ谷いも」という全国ブランドとなり、保土ヶ谷駅から北海道、関西四国に至るまで各地に出荷されました。

 保土ヶ谷食文化調査委員に参加させていただき、この「保土ヶ谷いも」の歴史を紐解くと、この歴史を和菓子に出来ないかと試行錯誤した結果、「男爵さま」を創作することができました。
 かわいらしいじゃがいもの形に整え、シナモンで仕上げた本物そっくりの焼菓子です。
 中にはじゃがいもそのものを餡にして包み焼き上げました。
 どうぞ保土ヶ谷の新名物として、ご賞味下さい。
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